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プチおっさん医師の奮闘記!

とある病院の中間管理職にある中年医師(勤務医)の日常を徒然に綴るブログです。今や社会的弱者になりつつある勤務医の日常をありのままに公開します。

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医者の恋愛事情(1)!!

今日、うちの病棟の看護師が態度がLLな研修医と結婚することが決まったようで、退職の報告があった。この看護師も結構やり手の子でとにかく医者と結婚することが目標だったようだ(本人談)。そこでまんまとひっかかったのはこのLL研修医。正直、能力はいまいちなのだがとにかく後輩には偉そうである。自分に対する根拠のない自信があることが落とし穴になってしまった。この看護師、こっそりイケメン系の医者をつまみ食いしているのである。私が知っているだけで、福山似のM君、タッキー系のS君である。この看護師いわく”結婚と恋愛は別ですから”だそうだ。

医者になり10年以上もたつとこの手の話に驚くことはなくなった。研修医の頃、先輩医師がとある看護婦さんと結婚することになり、結婚式に参加すると私のテーブルだけ、皆あまり高砂を見ていない。奇妙に思い、隣の先輩医師に
”先生、花嫁喰ったことあるんじゃないですか?”
と冗談のつもりで言ったら、驚いたことに
”あれは仕方なかったんだ・・・。”
と返ってきた。
 すると、隣の先生も
そう、俺も仕方なかった。”
と発言!!
 結局、私のテーブルは、私以外皆、花嫁と過去に関係のあった人ばかりであった。しかし、本当に恐ろしいのは花嫁であり、キャンドルサービスのときに、何事もなかったように私のテーブルの皆に愛想振りまいていた。
 恐るべし看護師!!その時は非常に衝撃をうけた。しかし、もっと恐ろしいことはそんなことくらいで全く驚かなくなったことだ。そう、そんなこと日常茶飯事であるのだ。もっとunbelievableなことを目撃することになるのであった。

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DPC!!

一般の人はDPC制度というものの存在をご存知であろうか??国民の知らない間に大病院で始まった制度である。この間、他科でなかなか診断が付かず、結局内科の範疇の疾患であったために転科になった患者の親が一杯ひっかけて病院に登場し、大暴れを演じてくれた。お怒りの内容を要約すると
・なぜ診断までにこんなに時間がかかったのか
・毎日のように採血や画像検査をし、儲け主義にも程がある
というものであった。
たしかに他科も暗中模索の状態であったのであれば、もっと早く相談してくれれば診断までの時間を短縮できたのにとは思ったが、それはたられば論であり、仕方のない部分もある。というのも、人間の病気は一つだけではなく、合併すると分かりにくくなることはしばしばである。
しかし、後半部分は大きな間違いである。今、大病院ではDPC制度で動いているために、検査や投薬量が多くなればなるほど、病院は赤字なのである。つまり、定額医療制度、具体的にいうと肺炎と病名をつければ、一日辺りの値段というものが設定されており、この額を下回る医療行為しかしない場合その差額が黒字。その額を超えれば赤字になるのである。したがって極端な話、入院すれば何もしないほど病院は黒字になるのである。さらに、入院の原因となった病名一つ一つに入院日数というものが決まっており、これを超過すると一日辺りの値段が下げられるのである。したがって、大病院はとにかく転院させたがるのである。

以上から、この患者さんの訴えは全く逆なのである。そんなことはこの人に限らず日本国民の殆どは理解しておらず、相変わらず病院は検査漬け、薬漬けといった行為に勤しんでいると勘違いしているのが現状だ。

DPC制度では医療費の抑制が目的なのであるが、必要最低限の検査しかしなくなり、見逃しに繋がる非常にリスクの高い制度であることもまた事実なのである。

非常に日本の医療制度は間違った方向に進んでいるような気がするが、これも国民の総意(?)であるから、仕方なく従うだけである。

今後、混合診療がもし、実現化されれば、所得のない人は満足な検査をうけることもできなくなる日がそう遠くないような気がする。それでいいのであろうか・・・。

医者になった動機!!

今日、ある患者さんに医者になった動機は何か聞かれた。今、一度思い返すとやはり"MONEY!!"である。元々は、医者になるなんて気持ちはさらさらなかった。とある進学校に進み、志望は東京大学理科一類であった。そう、工学部志望であった。まあ、東大に行きたかった動機も不純であり(首都に行って遊びたいというただそれだけ)医学部志望に変更してからと大差はないのだが。とにかく東大にいくつもりであった。しかし、現役合格ならずとある予備校に入ったのだが、そこで仲良くなった友人が皆医学部志望であった。そこで”医者になるとジャガーに乗れる!!”と大きな嘘を教えられ、大きく方向転換。で、医学部に進んだのである。非常に動機が不純なのであるが、本当のことだから仕方がない。したがって当然、学生の頃は本当に勉強をしませんでした。
ところが、医者になった最初の一年間で大きく変わりました。いい環境で研修ができたおかげで、自分でも驚くくらい本当に変わりました。すさんだ学生時代を知る同級生は学会などで久しぶりに会うと本当に皆驚きます。
まあ、当初の目的であったお金には無縁な生活を送っておりますが、あんがい満足しております。もちろん、毎日不満はたらたら言ってますが・・・。
研修医もっと文句を言わず働け!!権利を主張するなら、義務を果たせ!!
今一番訴えたい心の叫びです。

産婦人科

とある有名ブログを閲覧していると、某失言大臣の発言にあわせ産婦人科のことを取り上げていた。産婦人科は本当に今大変な状況です。10年位前から入局者数が激減し悪い状況下で例の福島事件のことがあってさらに拍車がかかるでしょう。日本人は出産は安全なものと誤解してしまっている。安全になったのは日本の産婦人科医の努力の賜物であり、今でもその危険性は変わっていないのである。母体に基礎疾患があっても現在の医療水準が高くなったことから、出産可能になったという事実と危険がなくなったということを皆誤解している。たしかに、出産は疾病ではない。しかし、危険は伴うものである。福島事件など、専門でない私でも予測不可能ということくらいは理解できる。それを業務上過失致死で逮捕されるのであれば誰も産科の医師などならない。ほぼ全くリスクのないコンタクトレンズ専門の眼科医になる方が、十倍ちかい収入を得ることができ、専門知識もたくさん要求されることもなく、緊急に呼び出されることもないのであるから業務は数十倍楽でありよっぽどよい。なぜ、皆そういう事実を知りながら、産科、小児科、内科などを専攻するかというとひとえにやりがいであると思う。

そのあたりを充分理解し、バックアップする体制を整えないと安全な出産などできない時代がまた到来するかもしれない。

研修医2

最近の研修医は、私が研修医の頃とだいぶ様子が違うようだ。新研修医制度が始まり、研修医の権利が保護されたこともあるのだが、それ以上に過保護に育った子供たちが医者になるケースが増えたからだと思う。出身大学によっても大きく違うのかもしれないが、驚くケースが多々ある。

先日も、とある研修医から日曜日の朝の6時半にメールが来た。患者さんのことかと思えば、その研修医が交際している彼女に浮気がバレて修羅場になったとどうしたらよいか指示が欲しいという旨であった。
”なぜ、キミのプライベートのことまでオレが指示する必要性を説明しろ!!しかも、こんな朝早くから!!”
と心の中で思いつつ、邪険にもできないので、とりあえず誤解(誤解ではないのだが)であると言い張り、適当な理由を思いつくまま伝授しました。

私の研修医の頃は、上司にプライベートを話すことなどほとんどありませんでしたが・・・。これも年代の差に基づくものなのでしょうか?
まあ、こんなことで目くじら立ててるとできないのが当世医者事情です。なんでも優しく指導している今日この頃であります。

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プロフィール

HN:
プチおっさん
性別:
男性
職業:
勤務医
自己紹介:
あっという間に卒後10年以上過ぎ、気がつけばおっさんになってしまった勤務医です(自称ぷちおっさん)。"医者になればバラ色の人生が待っている!!"と思い、医者になるにはなったけど、現実は無残で灰色の人生を送っています。病院の中では中間管理職-つまり,雑用処理係を拝命され日々、医療とは違うところで苦労をしております。

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