とある病院の中間管理職にある中年医師(勤務医)の日常を徒然に綴るブログです。今や社会的弱者になりつつある勤務医の日常をありのままに公開します。
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
最近、テレビ番組で研修医を題材にしたドラマを時々見かける。普段、あまりテレビなど見る時間がないのでほとんど見ることもないが、この間ちらっと見た。結論から言うと、いくらドラマとはいえあんな現実とは程遠いストーリーにしないで欲しいと言いたい。
”そんなに楽な仕事ではない!!”
特に研修医の間は恋愛よりとにかく
”家に帰って寝たい!!”
ただ、ただ、それだけでした。
新研修医制度や国立大学の独法化により大学病院も様変わりしましたが、我々の頃、大学病院はとにかく研修医は安価な労働力と見なされおりましたので、本当に労働環境は悲惨なものでした。大学によって全然違うようですが、私の研修した大学病院の看護師さんは当時全く働いてくれなかったので本当に大変でした。よく夜中に、体位変換のために泊まっていました。清拭もしたこともありました。まあ、あの経験があるから、看護の大変さを知ったのですが・・・。
新研修医制度になり本当に変わりました。それについてはおいおい触れます。
最近、年のせいか本当に当直が辛くなってきました。我々医師は労働三権をもっていないこともあり、経営者側&厚生労働省のいいなりです。当直というものが月何回か廻ってきます。他の職業でも夜勤がありますが、たいがいは朝が来れば帰れますよね?医者は帰れません。つまり、連続35時間勤務が当たり前です。若い頃はまだいいのですが、この年になると次の日が本当にきついです。しかもミスが許されない職業です。うーん、やってられん!!
留学中に日本のこの勤務体系をイギリス人に話したら、ただ一言
”CRAZY!!”
と言われました。そんな疲労した状態でまともな医療できるのか聞かれましたが、私は
”まともな医療できるのではなくやるんです。どんな状況でも!!
と言い返したら、また
”CRAZY!!”
と言われました。
みなさん当直明けの医師には優しくしてあげてくださいね。
医者のイメージは最初にも書きましたが、世間的にはかなりいいイメージです。ところが実際は全く逆です!!もちろん、勤務医の場合です。開業はしたことがないのでわかりません。ただ、同期の先生達が開業しいい暮らしをしているのを聞くと経済的にはいいんでしょうね。
まず、皆さんの知りたい勤務医のふところ状況からお話しましょうか。もちろん、私の知っている範囲内での話ですから、地域格差や専門科の差などは存在し、全てが全て正しいわけではないのでその辺りご理解の程を。
私も医者になるまではみんな金持ちだと思っていました。でもそんなことはありません!!
この業界は大昔優遇されていたことは事実です。つまり、給料がとってもよかったらしいです。そのせいで、福利厚生が全くないのです。その頃はそんなものどうでもよかったんですね。したがって、住宅手当や退職金などないところがあるんです。給料に関しても、医療報酬がどんどん下がっているせいで、削られていっているのが実際です。
先日、高校時代の同級生と飲み会をしたのですが、そこで衝撃的な事実を知りました。金融系の大企業や商社に勤める友人の給与が我々より多い!!しかも、福利厚生含まずで!!我々は常々、24時間on call体制で呼ばれても4時間以上いないと微々たるon call代も貰えず、残業という概念がないから残業代など存在せず、本当に労働条件は最悪なんです。そして訴訟といつもとなりあわせ。 ”あーっやってられん!!”と思わず叫びそうになりました。銀行なんて、借金ちゃらにしてもらいつつなんであんなに社員には給料がいいんでしょうか?
まあ、お金だけじゃないからこの職業やってられるんですけど。患者さんの病状がよくなった時の笑顔と責任感というプライドだけでやってますからね。それを利用して最悪の労働条件を放置している厚生労働省だけは許せないですね。
カレンダー
カテゴリー
フリーエリア
最新CM
最新記事
最新TB
プロフィール
ブログ内検索
最古記事
カウンター
アクセス解析
アクセス解析