この間、厚労省の医務官が現在の医者不足や地域格差に関して、想定範囲内であり一時的なものだとコメントしていた。
ほんまかいな！
これは絶対一時的なもではない。今後もっと深刻化するはずである。
もう、たのむわ。

4月に入り、病院では医師、看護師ともに新人がたくさん入ってきた。研修医たちはとにかくどんな新人ナースが入ってくるか興味津々である。今日医者だけの歓迎会があったのだが、研修医はやはりどこの詰所にかわいいナースが配属されたかそんな話ばかりだった。
まあ、10年前自分もそれに近いものがあったので、あえて何も言わなかった。

最初は皆、殻を被っている。特にナースは各詰所に必ずお局さんがいるから、その傾向が強い。
皆、それに騙されないようにしてね。

一昨年騙されたT君。去年騙されたH君。
生きた教材がいるんだから。

今日は患者同士の喧嘩でまいった。病院の中は言うまでもなく共同生活の場である。大部屋は特に。ここで、よくいざこざが起こる。患者自身、病気で自分に余裕がないところに無神経な人が同室にいると大変である。
今日、外来をしていたら、緊急事態が発生し、呼ばれた。するとうちの科の若い先生が診ている患者が、部屋の洗面台をいつも汚すらしくそれが原因で同室の年配の患者と喧嘩になったようである。
洗面台から水をいつもこぼし、そのせいで年配の患者がこけたというのである。
そのこけた患者は、当人にどうしてもあやまらせろという要求である。
若い先生はおろおろして、私を呼んだのである。こういった争いはよくあることだ。
正直、いい大人同士なんだから、お互い遠慮するか、当人同士で解決して欲しい。
我々医者は警察官でもなければ裁判官でもない。病気を治すことが仕事である。もちろん、メンタルのケアもする。しかし、喧嘩の仲裁は仕事外だ。
といっても仕方ないので、外来中断しまず事実関係の確認をし、当人同士あわせると火に油を注ぐので、原因を作った方の家族がたまたま来たので、事情を話しとりあえず謝って頂く様にお願いをした。
家族は少々不服そうであったが
”皆病気のことがあり余裕がない状態で、ささいなことでこのようなことが起こるので、悪気はないのはわかっているが、争いの種を捲いたのは事実なので、形だけでも謝って欲しい”とお願いをしたら、わかって頂けた。
そして謝罪をすると、こけた方の人も
”別に謝って欲しいから騒いだんじゃないんだ。ただ、共同生活のルールを知ってほしかっただけ。”とのこと。
心の中で
”謝らん限り傷害罪でうったえてやる！”と叫んでいたのは誰？と思いながらも、こっちの敷いたレールに乗っかってくれて一件落着であった。
そこから地獄は私のほう。外来に急いで降りると、急遽代診を頼んでいたのだが、皆さん待ってくれていた。
1時間おしての外来となり、その後は地獄だった。

いい加減にして欲しい。俺らは便利屋じゃないんだ。

今日朝の新聞に、国公立系の医療機関の給料の都道府県別ランキングがでていた。やはり、東高西低であった。特に北海道のとある有床診療所の院長の年俸が4500万円!!
でも、毎日当直らしい。つまり、どこもいけず。まあ、北海道の田舎であれば札幌に行くのも一苦労なので、あんまり出歩かないだろうけどそれでも、精神的に辛いよね。まあ、お金はかなり溜まるだろうけど。
ちなみに、医者の収入の平均は、捏造番組で儲けていた某関西のテレビ局社員の40歳社員の平均年俸より安かった。いいよね、たくさん貰って、嘘を公共の電波使って垂れ流しし、わずかの減俸ですむなんて。俺たちミスすれば億単位かもしれないのに。

あーひがんでばっかりだ。