とある病院の中間管理職にある中年医師(勤務医)の日常を徒然に綴るブログです。今や社会的弱者になりつつある勤務医の日常をありのままに公開します。
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2008年から、かかりつけ医制度及び、75歳以上の診療定額化がはじまるそうな。
これは大問題だ。一般の人にはわかりずらいだろうが要は厚労省の”年寄りは早く死ね”制度である。
前者は、要するにイギリスにならえということである。どういうことか、かかりつけ医を指定したら、他の医療機関には原則かかれないということである。
しかし、これは一見大きな問題にみえないと思うこれは大問題だ。というのも、日本人一旦指定すると、指定した医者に遠慮が生じ、途中で変更したくてもできない制度になりうる。現在開業している医師が完全に既得権益を有し新規開業を阻む効果があり、今や自分の利益しか考えていない現医師会の連中に配慮した形となる。つまり自由化とは逆の方向だ。
開業医の先生は、本当にピンキリである。一生懸命地域医療に頑張っておられる先生が大多数だが、中にはとんでもない連中がいる。以前いた病院の医師会の集まりにでたことがあったが、終始売り上げの話であった。開業医からの紹介もひっぱるだけひっぱておいて、どうしようもなくなったところで、大病院に紹介。なくなったら大病院のせいということがしばしば経験する。しかし、我々は紹介していただく立場だからもちろん何もいえない。
良医の見分け方をよく親戚なんかに聞かれる。
医者からみた良医と患者さんからみた良医は異なることが多い。
私の知っている尊敬すべき開業医の先生は、ご自身が診察されてわからない場合、あるいは開業医レベルで治療できない患者はすぐに紹介する先生だ。
一般のクリニックでは検査機器などの制約があり、どうしても対応できないことが多々ある。それをはっきりと認め紹介してくれる先生は信頼できるといつもこたえる。
患者さんはどうしてもよく説明してくれるとか、やさしいといったことを重視する傾向にある。それが重要であるこてゃ事実だが、所詮口先だけうまい人はどこの世界にもいるし、横で聞いていて不勉強をさらしている先生もしばしば遭遇する。
医療費の定額化、これも大きな問題である。現在、入院医療はDPC制度、あるいは療養型病床群ではすでに施行されていた。
ついに、外来もそうなる。すると、医療機関にとって儲けだけを考えると、より少ない薬剤で検査をしないことが一番の儲けになる。今、自由化の波に乗って企業集団が病院経営に乗り出している。彼らには、医者の良心などさらさらない。利益を第一に追求している。そういう医療機関ではどういうことがおこるか考えてもらいたい。
私の知っている開業医の先生で有床診療所を経営されている先生がいるのだが、その先生はかたくなにベッドを持ち続けている。しかも、患者さんの家族が介護できないとむかしからの付き合いという理由で、入院させている。もちろん、大赤字である。家族が困っており、むかしからの付き合いの患者さんという理由だけで。賛否両論あるとは思うが、なかなかできないことであると思う。
日本が長寿大国になった最大の理由を考えず、どんどん予算を削り、寿命が縮まる社会を我々はただ見るだけなのであろうか。
健康に一番お金をかけないでどうする?これが私の正直な意見である。
これは大問題だ。一般の人にはわかりずらいだろうが要は厚労省の”年寄りは早く死ね”制度である。
前者は、要するにイギリスにならえということである。どういうことか、かかりつけ医を指定したら、他の医療機関には原則かかれないということである。
しかし、これは一見大きな問題にみえないと思うこれは大問題だ。というのも、日本人一旦指定すると、指定した医者に遠慮が生じ、途中で変更したくてもできない制度になりうる。現在開業している医師が完全に既得権益を有し新規開業を阻む効果があり、今や自分の利益しか考えていない現医師会の連中に配慮した形となる。つまり自由化とは逆の方向だ。
開業医の先生は、本当にピンキリである。一生懸命地域医療に頑張っておられる先生が大多数だが、中にはとんでもない連中がいる。以前いた病院の医師会の集まりにでたことがあったが、終始売り上げの話であった。開業医からの紹介もひっぱるだけひっぱておいて、どうしようもなくなったところで、大病院に紹介。なくなったら大病院のせいということがしばしば経験する。しかし、我々は紹介していただく立場だからもちろん何もいえない。
良医の見分け方をよく親戚なんかに聞かれる。
医者からみた良医と患者さんからみた良医は異なることが多い。
私の知っている尊敬すべき開業医の先生は、ご自身が診察されてわからない場合、あるいは開業医レベルで治療できない患者はすぐに紹介する先生だ。
一般のクリニックでは検査機器などの制約があり、どうしても対応できないことが多々ある。それをはっきりと認め紹介してくれる先生は信頼できるといつもこたえる。
患者さんはどうしてもよく説明してくれるとか、やさしいといったことを重視する傾向にある。それが重要であるこてゃ事実だが、所詮口先だけうまい人はどこの世界にもいるし、横で聞いていて不勉強をさらしている先生もしばしば遭遇する。
医療費の定額化、これも大きな問題である。現在、入院医療はDPC制度、あるいは療養型病床群ではすでに施行されていた。
ついに、外来もそうなる。すると、医療機関にとって儲けだけを考えると、より少ない薬剤で検査をしないことが一番の儲けになる。今、自由化の波に乗って企業集団が病院経営に乗り出している。彼らには、医者の良心などさらさらない。利益を第一に追求している。そういう医療機関ではどういうことがおこるか考えてもらいたい。
私の知っている開業医の先生で有床診療所を経営されている先生がいるのだが、その先生はかたくなにベッドを持ち続けている。しかも、患者さんの家族が介護できないとむかしからの付き合いという理由で、入院させている。もちろん、大赤字である。家族が困っており、むかしからの付き合いの患者さんという理由だけで。賛否両論あるとは思うが、なかなかできないことであると思う。
日本が長寿大国になった最大の理由を考えず、どんどん予算を削り、寿命が縮まる社会を我々はただ見るだけなのであろうか。
健康に一番お金をかけないでどうする?これが私の正直な意見である。
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勤務医
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あっという間に卒後10年以上過ぎ、気がつけばおっさんになってしまった勤務医です(自称ぷちおっさん)。"医者になればバラ色の人生が待っている!!"と思い、医者になるにはなったけど、現実は無残で灰色の人生を送っています。病院の中では中間管理職-つまり,雑用処理係を拝命され日々、医療とは違うところで苦労をしております。
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「」にコメントする。
使命を持っているか、いないのか。
困難なことは大学病院に紹介するということはやっていましたが、それはどちらかというと「ここで出来なくもないけど、問題になったら困るから」もしくは「手間がかかって時間の無駄になるから」といった理由だったようです。
確かに、患者さんのためになる方法を選んで治療を行おうとしていることもあり、逆に患者さんが納得されないというすれ違いも見ました。理解させるのには話術や信頼を培うことがとても重要で、丁寧に対応されていたことも、もちろんありました。
けれど、高収入の患者さんには自費治療をできるだけ勧め、理解が乏しく、文句の多い患者さんには短時間の治療しかしない。果ては生活保護を受けている患者さんが自費治療を受けているなんてこともあったことを考えると、開業される先生方は医者(歯医者)としての使命って持っているのかな?と疑問に思ったりもしました。
だから私は先生たちに「どうして医者(歯医者)になろうと思ったのですか?」と聞きたいんです。
「親もそうだったから。」と答えられると悲しくなります。
後半で登場した開業医のような、本当に自分の中の使命を持ってお仕事をされている方は少なくなっていってるのでしょうか?
同時に、そんな先生を更に減らしてしまうことになり兼ねない制度を施行しようとしている国には残念でならないです。
Moccho 2007/03/26(Mon)00:45:33
コストだけを意識するのは大きな問題
医療現場がそのようになりモチベーションを保つことが難しくなり、同じ苦労するなら開業した方が、苦労した分儲けに繋がると考えることは仕方のないことだと思います。結局、都市部の開業医が増え、勤務医が減るという状況になっています。
我々も生活がありますから24時間仕事をしているわけではありませんし、患者さんにとって主治医は一人ですが、我々は常に患者さんを数百人診ています。全員を24時間ケア-することは不可能です。使命感がないのかといわれると困りますが、使命感だけでは継続できずいつか疲れ果てます。短期的なにはどんな犠牲をいとわず頑張れますが、常時そうなると国循のICUの医者のように疲れ果てたとなるのです。
開業医は個人営業主ですから、利益を追求するのは当然だと思います。しかしそれは真面目に医療をした上で、結果として来院患者数が増え潤うべきであって、利益だけを目的とした医療を行うことはどうかと思います。要は、患者さんの健康状態を最優先した医療をすることです。するとけっして、過剰診療にはならないはずなのですが。
歯医者さんは医者と少し違い、自費診療が認められているので事情は異なりますのでなんともいえません。
家業を継ぐために医者になった人が多いのも事実です。私はそうではなく、一般的な見方”つまり医者2世はろくでもない”という先入観を持っておりました。もちろん、ボンボンが多いのも事実です。でも、中にはお金に苦労したことがないせいでお金に全く興味がなく、純粋に医療だけに集中している人もいます。これは僕も驚いたのですが、そういう人間もいることもまた事実です。まあ、イケてない奴が多いのも事実ですが。
率直な意見としては、医学部の中で、国家試験の合格率が80%きるところは閉鎖をすればバカな医者は減ると思います。
使命感を持った医者-自分も含め皆口には出さないから分かりませんが、僕の周りは口では適当なことを言ってますが、いざとなればノーギャラで泊り込んで治療に当たっていますから、多数の医者はそうだと思います。
ただ、我々も疲労します。過剰労働や過剰労働下での訴訟の問題や低賃金の問題等現在の医療は多くの問題を抱えているにも関わらず、医者の多くの善意と使命感によって成り立っている事実を理解して頂き、医療制度をもっとよりよいものにして国民が安心して医療を受けられる世の中にしてもらいたいです。
あいも変わらず道路を掘ってばかりおらず。
【2007/03/26 21:55】
深いですー
医療改革で生じる表と裏。国民はマスメディアを鵜呑みにして、ちゃんと理解しないまま、自分で自分の首絞めてるんですね。
世間的に『私大卒の医師は医師らしくない』という話はよく耳にします。やはり今でも裏口入学というものが存在したりするからなのでしょうが・・・
先生は、本当に医師になりたいと思っている人にこそ医道が拓かれるようになるためには、私大はなくなるべきだと思いますか?私大のメリットって何でしょう?
単純に考えて、莫大なお金を徴収している分、設備が良いなどでしょうか?
Moccho 2007/03/26(Mon)23:48:57
Re:深いですー
出身校はどこであってもできる奴はできますし、ダメな奴はダメです。国試の合格率も大学受験では日本の頂点である東大も100%ではないですから。
ただ、国試の合格率が低い大学は、やはり学生の選定の時点で大きな問題があると思うので、改善が見られない場合、閉鎖すべきです。教育方法も間違っているでしょうしね。
それから設備はあんまり変わらないのではないかなあ。
【2007/03/28 23:51】