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プチおっさん医師の奮闘記!

とある病院の中間管理職にある中年医師(勤務医)の日常を徒然に綴るブログです。今や社会的弱者になりつつある勤務医の日常をありのままに公開します。

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〇〇様!

以前から、私の病院で患者を呼ぶ時、〇〇様と呼べというお達し(指導)がある。
私は絶対に〇〇様と呼ばない。

そりゃ、ある意味患者は客ではあるが、ホテルやクラブとは違うので絶対そういう呼び方はしない。
結構、強要する事務方がいて思わず”私はホストですか!”と叫びました。
別に、ホストをバカにしているのではなく、職種が違うのだ。
患者との立場は対等でないといけないと思う。患者との距離は適切でないといけない。
遠すぎるのは絶対よくないし、近すぎるのも良くない。
よく赤ひげ先生のことを引き合いに出され、そのような医者はいないとよくテレビ等で評論家風情が言っているが、時代が違う。
むかしの地域社会が存在した時代は、お互いのことを充分理解し、尊重しあっていた時代はそれでよかった。
変なことをすれば、地域社会で知れ渡り、生きていけなくなる。だから、ある程度の常識が存在し、ある程度の倫理観が存在した。

今は、隣に誰が住んでいるかも分からない時代。ヒトを簡単には信用できないし、恩を仇でかえされることなんか日常茶飯事である。
何度も話したと思うが、イギリス等とは違い皆勤務医はだいたい患者を200-300人を診ている現状下で距離を近づけすぎると必ずトラブルが起こる。
例えば調子悪くなったら電話するように携帯の番号を教えたとしよう。これを全員に教えたら大変なことになる。
患者にしてみれば、年に一度くらいするかしないもものであっても、数は200人以上いるのだから、しょっちゅうかかってくるようになる。私は特に関西人なので患者の名前は余程でないと覚えていない。もちろん、顔を見れば思い出すが、電話で名を名乗られてもわからないことが多い。だから、正しい情報を認識できないまま応対しないといけない。
また、何かの用でたまたまでれなかったりすると当然電話をかけた主は不満に思う。
神経質な人はしょっちゅうかけてくる。こちらも、人間だから変な時間にたいしたことないのにかけてこられるとムッとすることもある。
だから私は絶対に教えない。もちろん、病院に昼間にかかって来た人にはちゃんと応対する。
カルテ記載もしっかりする(確か病院は電話再診を取っていたと思う。)。
私の同僚が、勘違いして携帯やメルアドを教えて、エライ目にあいその患者の後始末に駆り出されたこともある。今後も絶対にこれはしない。また、ナビなどで電話番号から家まで分かる時代。
家にまで来られて家族に危害でも加えられたわえらいことになる。心療内科の先生が開業する際には必ず自宅から離れたところでするのと同じ理由だ。

話は少しずれたが、医者がそこまでへりくだるから勘違いした患者が増えるのだ。
あからさまに通院してることによってお前らを儲けさせてやっているんだと態度に出す奴が時々いる。
そういう患者にはどうぞ他に行って下さいとはっきり言います。
まあ、開業医じゃないということもあるのだが、信頼関係の構築できていないのであれば症状がよくなっていてもそうは取ってくれないのだから、治療を継続するのは無理だからである。
私ははっきりとそう言う。
もちろん、偉そうには絶対にしない。言葉使いには非常に気を使っている。
まあ、ずっと昔から診ている人とはこてこての言葉使いになるけど・・・。

絶対に私は〇〇様とは呼ばない。


余談。
とある有名病院の部長先生が、そこの病院の安全管理の方針で、点滴を打つとき必ず指差して〇〇今から静注しますと声にだすことが決まったとぼやいていた。
その先生は絶対にしないと言っていた。
その時その先生が叫んだことは
”オレはポッポ屋か!!”

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こんばんわ

先生の爪の垢、下さい!!
煎じて飲ませてあげたい人が居ます!(笑)

そうですよ!まさに、そうですよ!!
事務は立場的都合もあるのでまだしも、医師は患者さんに様付けしなくて良いと思います。
逆に気が引ける患者さんも結構居るのではないかと。
私は、とある病院で「○○様」って医師から言われて鳥肌立ちました。
「あのぉ、様って付けなくて良いですよ?私、お客さんじゃないですし」って断りました。

よいしょする必要がどこにあるんですか。
患者は病に立ち向かうための力を借りに病院に行くんですよ。
それに対してお金を払うのは当然で、不満ならば病院に行かなければ良いんです。
しかも、不満を垂らす人に限って頻繁に来ますよね・・・

その病に対して、医師と患者はチームなんです。
立場は対等であって、お互いに協力して立ち向かうことが回復、治癒に繋がるんです。

・・・・なーんて、個人的にはそう思ってるんです。

ただ、一定の距離感は大事です。
力は借りるけど、一方的に求めすぎてもダメです。
年中無休のコンビニじゃないですもんね。

病が絶対に治る、はたまた治らないはありますが、医師と患者の間に、良い信頼関係が築かれていれば、上手くつきあっていけると思うんですよ。

下手に出て、危なげなくこなしてる医師より、先生みたいに、真面目に怒ってくれたりする医師の方が良いです。

それこそ、何でも屋みたいだ!って怒られちゃうかな?(笑)

そうだ、先生!話は変わりますけど、巷で噂の『脳内メーカー』って知ってます?
名前を入れるだけで、その人の脳内を文字で表すっていう遊びなんですけど・・・
お暇だったらやってみて下さい☆
ちょっとニヤってなるぐらいの笑いは提供できると思います(笑)

Moccho  URL 2007/08/13(Mon)21:30:11

Re:こんばんわ

脳内メーカーやってみました。なんかようわからんかったけど、あたっているような気もする(笑)。
オレは絶対に〇〇様とはいわないよ。
そんなんありえん。

【2007/08/14 22:49】

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プロフィール

HN:
プチおっさん
性別:
男性
職業:
勤務医
自己紹介:
あっという間に卒後10年以上過ぎ、気がつけばおっさんになってしまった勤務医です(自称ぷちおっさん)。"医者になればバラ色の人生が待っている!!"と思い、医者になるにはなったけど、現実は無残で灰色の人生を送っています。病院の中では中間管理職-つまり,雑用処理係を拝命され日々、医療とは違うところで苦労をしております。

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