とある病院の中間管理職にある中年医師(勤務医)の日常を徒然に綴るブログです。今や社会的弱者になりつつある勤務医の日常をありのままに公開します。
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
現在、医者の数が足りないということが新聞紙上を賑わせている。これは事実である。まだ、大都会はそうでもない。むしろ、今後大都会ではあふれる可能性もある(おそらく開業医)。その理由は大きく分けて2つあると思う。
1、新研修医制度
2、女医さんの増加
新研修医制度が大きく変わった。以前は卒後すぐに大学の医局に属すことにより、その医局の関連病院で研修をつみ大学に帰って学位をとるというコースが一般的であった。ところが制度が変わり、今は卒後すぐに市中病院で初期研修を2年行い次に後期研修を数年行うというものである。したがって、都会の大病院は研修医が集まり、その中から優秀な人間は後期研修で残り、その後病院スタッフとなるという道が今後一般的なパターンとなるであろう。ここで大きな問題が生じる。すなわち、都会で研修を積んだものがその後地方に行くかということである。答えはNOである。むしろ昨年度初期研修を大都会以外で行ったものの50%は後期研修で大都会に移動したというデータがあるくらいである。
ここでも地方との格差がどんどん広がっているのである。実際、自分の経験上地方と都会では医療レベルの差は大きく存在すると思う。この傾向は今後ますます顕著になると思う。
女医さんは本当に増えました。女医さんを否定するつもり毛頭ない。立派な先生もいる。しかし、女性は結婚、出産ということがあるのでどうしてもretireあるいは休職する時間が生じる。この職業、一度休むとなかなか多忙な生活に戻れない。しかも、検診のような比較的時間の拘束が短く、楽なパートが存在し、常勤よりも負担が軽く給与もかわらないことからそちらの流れてしまう。
ほかにもいろいろ理由はあるのだが、今後さらに顕著になると思う。また、別の大きな問題として、今の研修医制度であれば、医者は研究特に基礎研究をしなくなる。そのうち、学問のレベルも韓国や中国に抜かれる日もそう遠くないように感じる。
そろそろ、国策を真剣に検討しないとひどい社会になるような気がしてならない。
カレンダー
カテゴリー
フリーエリア
最新CM
最新記事
最新TB
プロフィール
ブログ内検索
最古記事
カウンター
アクセス解析
アクセス解析
COMMENT
「」にコメントする。